住宅の取得は人生の中で最も大きな買い物のひとつ。取得に際しては、生活費や教育費などご家族の状況やライフプランに合わせて、しっかり考えていきたいところですよね。
中古住宅の取得や家計に関するお話を、家計(マネー)の専門家で、4人のお子さんを育てあげたお母さんでもある、ファイナンシャルプランナーの山際登子(やまぎわすみこ)さんに伺いました。
4回シリーズでお届けします。
ライフイベントに合わせて、収支を把握しておきましょう
家計の支出で一番大きいものが住宅、子供の学資、生命保険、車の順ではないでしょうか。
これからのご家族の人生設計に合わせて、収支をしっかりと把握することが大切です。
住宅購入後の住宅に関する費用
火災保険はどうしても建物がある限りついて回る費用です。
ならば節約を考えましょう!
建物や家財の火災保険、地震保険はなるべくなら長期契約をお勧めします。
最大10年契約しておくと保険料は約2割引きになります。(2年契約から割引になります)
さらに、10年一括払いにするとさらに安くすることができます。
そのほか耐火構造の建物にすると約4割引きになります。
また、水害がおこりにくい立地の場合、水災保障を外すと約4割ほど安くなります。
このように、火災保険は掛け方次第でかなりの差が出てくるものなのです。
建物や家財が壊れた、汚れた時の保障も付けましょう
火災保険は火事の時の保障と考えている方が多いと思います。
実は、家財や建物の一部が壊れた・傷ついた・汚れた等の時でも補償してもらえます。
保険の活用をもっと知っておくと自己資金を減らさずに済みますね!
子供の学費はどのくらいかかる?
子ども1人あたりにかかる教育資金など子供の学費で一番大きな出費の時は大学や専門学校の時です。
私立文系の場合の学費は年間100万円前後、入学金約20万円。
私立理系の場合の学費はもっと跳ね上がり年間160万前後になります。
国立大学の場合の学費は約53万、入学金28万円程。
ここに生活費も必要となってきます。自宅外通学の場合は必須ですね。
最低限の学費は貯蓄しておくことをお勧めします。
どうやって貯蓄したらいいの?
多くの方が学資保険等を検討されると思います。
この場合、支払った保険料以上に受け取る額が増えるものを選んでいただきたいのです。
親の死亡保険を兼ねたもの、ドル建ての商品などもあります。
いくら払っていくら受け取れるのかは最低限計算して把握しておくとよいでしょう。
生命保険をもっとスリムにする
国からもらえる遺族年金や、現役の場合は死亡退職金・・・なども考慮して必要以上に保障をかけていないか確認をしておきましょう。
自分ではまかなえない分だけを保険にすることをおすすめします。
リスクに備え、賢く保険を選びましょう
住宅ローン返済中の就業不能リスクに備える所得補償保険、死亡リスクに備える死亡保険に加入されると安心です。
タバコを吸わない人や、健康体の方は保険料が安くなるものもあります。
保険は様々な商品がありますので、ご自身に合ったものを選びましょう。
ご家族の希望の人生プランに合わせて、しっかり計画を
思いがけないケガや事故・・・健康には自信がある!と思っていても、予想もしなかったときに、思わぬ出費がかさむこともあります。
住宅取得費用の計画とともに、お子様の教育費用はもちろんですが、万が一に備え「家族が安心して暮らせる」収支計画を立てていきたいものですね!
執筆者プロフィール
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4人の子供を持ち、主婦、妻、母、経営者をこなしています。 プログラマーとして5年間、専業主婦として8年間、2002年からファイナンシャルプランナーとして活動をはじめました。現在は保険、確定拠出年金、投資信託、債券など金融商品全般をトータルで取り扱う「トータルコンサルやまぎわ」として活動しています。毎月の資産運用セミナーや住宅ローンセミナーは好評でのべ1500名の方に聴いていただきました。個人、法人個別相談は年間150件を超えます。
趣味はアルゼンチンタンゴを踊ること。トータルコンサルやまぎわウェブサイトにて、家計の様々な情報を提供中
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